いまだ金メダリスト輩出には至っていない今大会のフランス柔道だが、ここまで大会を見てきて柔道人気の高さ、そして地元開催もあり、自国選手への応援の大きさが際立つ。それが異様な雰囲気を生み、審判の判断に影響を与えていると感じられる場面(フランス選手の微妙な決まり具合の技に対する技あり判定、相手選手への早めの指導など)もあった。

 だが前回の金メダリストであるクラリス・アグベニュー(63㎏級)が終了目前に技ありを喫し敗れるといった厳密にジャッジが行われた場面もあり、ここまで金がないことからも地元開催はフランスにとって追い風ではなくむしろ重圧となっているのかしれない。

 今回は銅に終わったアグベニューだが、前回は団体決勝に1番手で登場し、1階級上の70㎏級金メダリスト新井千鶴に合わせ一本勝ち。日本を降す番狂わせの呼び水となった。階級を超えた対戦、それが生み出すドラマが見られるのも団体戦ならではだ。

 目指す金メダルに届かず銅メダルとなった57㎏級の舟久保遥香は競技終了後のインタビューで「団体戦に気持ちを切り替えたい」と宣言。連覇ならなかった阿部詩も調整を再開したと伝えられる。

 個人戦での好調が一転、悪夢に終わった前回東京だが、今大会では宿敵のフランスに雪辱し有終の美を飾ることはできるか。

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