東京慈恵会医科大学 臨床検査医学講座 講座担当教授の越智小枝氏


 顔の日焼けを避けたいなら、腕や両脚など、少しでも面積の広い部位を露出しよう。それでも気になるなら、最も手軽なのはビタミンDのサプリメントだ。越智教授自身もサプリメントを摂取したことで、数カ月かけてビタミンD値が上がったことを実感したという。

 また、シミやシワの懸念については、「シミ・シワは紫外線ダメージが蓄積することで起きるが、ビタミンDは日に当たった瞬間から合成される。短時間であれば紫外線ダメージは抑えられるのではないか」という説もある。

ビタミンD摂取に即効性はない

 ビタミンD不足はさまざまな不調を引き起こす恐れがある。だが、不足を補ったからといって、直ちに効果があるわけではないという。

「不調を感じたら、体のバランスを見直すチャンス。日光浴をしたり、ビタミンDを豊富に含む食べ物を摂取したりしてもいい。体を全体的に整えることは大切です」(同)

 良質の睡眠は、肌のターンオーバーを促すほか、脳の活性化や疲労回復などさまざまなメリットがあることがわかっている。

 今夏は猛暑が予想される。不眠や不調が気になるなら、適度な日光浴やビタミンDが豊富な食事を取り入れてみてはどうだろうか。

(ライター・酒井理恵)