ICチップの不正な読み取りは不可能?
デジタル庁が総点検本部ですべて調査した結果、人為的なミスがトラブルの原因の大半だったという。
「人為的なミスを無くすためには、書類による申請のデジタル化により人手の介入を無くすことが必要であり、今後、マイナンバーを手書きではなく、マイナンバーカードから自動入力するといった、マイナンバー登録事務のデジタル化を進めてまいります」(デジタル庁広報担当者)
安全性という点では、最近もマイナンバーカードの偽造事件が起きていることも心配だ。
昨年12月には自宅でマイナンバーカードを偽造したとして、大阪に住む中国籍の女が逮捕された。今年5月にも別の中国籍の男性らが同じ容疑で逮捕されている。
安全性について、上仮屋氏はこう述べる。
「マイナンバーカードは国際水準レベルで必要なセキュリティー機能が備わっている。ICチップの不正な読み取りや改ざんには、極めて高い耐性を有している。もちろん、目視でも偽造とわかるように対策をしている」
そして、こう自信をのぞかせる。
「(本人確認の方法は)どう考えてもマイナンバーカードが一番便利で安全です」(上仮屋氏)
この言葉を国民はどう受けとめるのか。
いずれにせよ、マイナンバーカードの推進施策については、これまで以上に注視していく必要がある。
(AERA dot.編集部・板垣聡旨)