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我が子の健やかな成長を願うのは、どこの家庭でも変わらない。「親」として幼い子を見つめる、皇族方の「あのとき」を振り返る(この記事は「AERA dot.」に2023年3月20日に掲載した記事の再配信です。年齢や肩書などは当時のもの)。
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3月20日、天皇、皇后両陛下の長女愛子さまが学習院大学を卒業した。4月からは日本赤十字社での勤務がスタートする。これまでに日本の古典や文学に強い関心を寄せ、文才の高さを示してきた愛子さま。両陛下はその知性を、どのように育んできたのか。ご一家の写真から、知育玩具の専門家が読み解いた。
――パパの番よ。そのスティックを抜いて。
「そんな声が聞こえてきそうですね」
日本知育玩具協会の藤田篤理事長が、そう語りながら見ているのは、2008年2月、皇太子であった陛下が49歳の誕生日に公開された1枚の写真だ。
愛子さまはこのとき7歳。弾けるような笑顔で、「パパ」に向かって人差し指を向けている。そんな陛下と愛子さまを笑顔で見守る雅子さまも、リラックスしている様子だ。
藤田さんによれば、ご一家が遊んでいるのはドイツの木製玩具メーカーであるハバ社製の「スティッキー」というバランスゲーム。倒れないように棒(スティック)を順番に抜いていくゲームで、昔からの定番の人気商品だという。
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注目すべきは、弾けるような愛子さまの表情と動作だ。
「愛子さまは、『その棒――』というようにお父さまに向けて指を差し、さらに弾けるような笑顔を見せていらっしゃる。つまり、愛子さまはゲームの肝である棒が崩れるドキドキ感をご存じなのです。撮影のためににわかにセットしたものではなく、日ごろからご一家で親しんでいらっしゃることが伝わります」
このゲームは、大人のひと工夫で小さな子どもも楽しめる点が魅力だという。たとえば棒が滑って難しければ、滑り止め代わりに布を敷いて難易度を下げることもできる。
「昔ながらの定番の商品です。時流に流されないものを愛子さまの玩具に選んでいらっしゃるのも、陛下と雅子さまのご方針なのでしょう」
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