納豆/納豆菌は繁殖力が強い。「発酵に悪影響を及ぼす」と、酒蔵に行く前は食べるのを禁止されるほどだ(撮影/写真部・高野楓菜)
納豆/納豆菌は繁殖力が強い。「発酵に悪影響を及ぼす」と、酒蔵に行く前は食べるのを禁止されるほどだ(撮影/写真部・高野楓菜)
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 7月10日は、全国納豆協同組合連合会が制定した「納豆の日」! 納豆は、日本の発酵食品の代表格として、長年にわたり粘り強い人気。納豆の日の朝食も、もちろん納豆という方もいるのでは。そんな納豆にまつわる過去の人気記事を振り返る(「AERA dot.」2020年3月28日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。

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 栄養を取り込み、免疫機能とも関わりの深い腸の環境を整えることは疲れた体を癒やすのに欠かせない。AERA2020年3月30日号は、腸内環境の改善に役立つ発酵食品を週末に取り込むメリットを紹介する。

 精神的なストレスから下痢や便秘になったり、睡眠不足から食欲が落ちたり。疲れと胃腸は関係が深い。せっかく「疲れに効く食事」を心がけても、体内に取り込めなければ意味がない。

 忙しいと、便通にも影響する。筆者の場合は、睡眠が不足したり、トイレに行くタイミングを逃したりすると、便秘で苦しむことになる。なんとか解消できないかと、専門家を訪ねた。

「食事を見直し、腸内環境を整えましょう。栄養バランスに加え、発酵食品にも目を向けるといいですよ」とアドバイスするのは、管理栄養士で発酵料理研究家の舘野真知子さん。週末に、「腸活」に取り組むといいと言う。

 なぜ、「週末腸活」がよいのか。それには排便のメカニズムが関係している。

 食べ物が消化吸収されて便として出されるまで、最短でも24時間。通常1~3日かけて排泄されるという。平日は、この排便のリズムが乱れやすい。時間がないので早食いしたり、炭水化物が多く、野菜不足になったり。水分補給もままならないと、ほどよい硬さと量のある便が作られにくく、その結果、下痢や便秘になってしまう。

 そこで、仕事のストレスがなく、夜の睡眠が確保しやすい週末に排便のリズムを取り戻そうというわけだ。落ち着いて食事ができ、便意を感じたらトイレにも行きやすい。

 発酵食品が腸内環境を整えるのに有効なのはなぜか。

 腸には1千種1千兆個以上ともいわれる腸内細菌が生息し、これらの細菌は三つに分類できる。ビフィズス菌や乳酸菌など、体に役立つ働きをする「善玉菌」、ウェルシュ菌など腸内で有害物質を作り出す「悪玉菌」、善玉菌と悪玉菌のどちらにも属さない「日和見菌」だ。

 善玉菌が優勢になると快便になり、免疫力も高まるが、悪玉菌が優勢になると有害物質が増え、便秘や下痢を起こしやすくなる。ちなみに日和見菌は優勢になったほうの菌に加担する。つまり、腸内環境を改善するには、善玉菌を優勢にすることがカギになる。善玉菌が優勢になれば腸内環境が酸性に傾き、悪玉菌が繁殖しにくくなるからだ。

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