WBS米国戦で力投する大谷

 「投打の二刀流で活躍できる理由は技術だけではない。強靱な肉体で高いパフォーマンスを発揮し続けられることが凄いんです。満身創痍の状態でプレーしていると思いますし、彼にとって休息は必要不可欠な時間です。飲みに出歩くという選択肢が出てこないのだと思います。球場と家を往復する生活が続いたら多少なりともストレスを感じるものですが、大谷は全く苦になっていない。野球をすることが一番の喜びで、そのためにきっちりとした生活を送る。楽しみを犠牲にしているという感覚がないし、ストイックな生活を送っているという意識はないでしょう」

さらに凄い成績を

 今年4月にはヤンキースと対戦した試合後の囲み取材でニューヨークの印象を聞かれ、「一回も出たことがないから分かりません」と答えたことが話題になった。侍ジャパンで共にプレーした選手はこのエピソードを聞いた時、驚きがなかったという。

「海外で国際大会があった時、大半の選手たちが焼き肉など外食に出掛けるなか、翔平は宿泊するホテル内の食事会場で夕飯を食べていて。しかも1人だったんです。誰からも誘いがなかったわけではなく、自分の意思で外出しなかった。こいつ、すげぇなと思いました。常に生活の中心に野球がある。そのために一切の妥協をしない。求めている理想が他の選手と違いますし、ドジャースでさらに凄い成績を残すと思いますよ」

 常人離れした成績を残し続ける大谷だが、内面で変化を感じるという。

「昔はもっとマイペースだった。年齢が若いこともあって自分が表に出て発信するタイプでなかったけど、エンゼルスや侍ジャパンでの立ち振る舞いを見ると力強い言葉やアクションで周りを鼓舞している。顔がりりしくなり、リーダーとしての自覚を感じます」

 ドジャーブルーに身を包んだ大谷がどう進化するか。来季の開幕が早くも待ち遠しい。

(今川秀悟)

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