「10年先の領収書公開はわかりにくい」
一方、吉村知事は、「10年先に領収書を公開するというが、非常に分かりにくい」「政策活動費は完全に廃止すべき。自民党とは大げんかしても対峙しなければならない。けんかするにはそれくらいやらないとダメだ」などと述べ、自民党案を受け入れず、使途公開の義務がない政策活動費そのものを廃止することを提案。
藤田文武幹事長も、「政策活動費はなくしていく方向だ」と吉村知事に同調し、来年度をめどに政策活動費の廃止が決まった。
参加していた地方議員に聞くと、「吉村知事の主張こそが当然だ」との声があった。
「都知事選で失敗したのは執行部だ」
また、7月7日投開票の東京都知事選に関しても、維新は揺れている。
6月28日、世田谷区の稗島(ひえしま)進区議が、所属する維新に離党届を提出した。
それに先立って稗島区議は、AERA dot.の取材を受け、離党の理由について、都知事選での馬場代表ら執行部の対応をあげて、次のように語っていた。
「都知事選では、維新は独自に候補者を立てることができなかった。馬場代表以下執行部は、その理由も説明せず、特定の候補者を応援してはならない、静観だとトップダウンで通知しました。特定の候補を応援すると処分だとまで言われた。都知事選ですから、区議や都議は、支援者から『誰を応援するのか』とよく聞かれます。非常に大事なことです。独自候補を立てないのだから議員個人の考えで応援することを認めてほしいと、私は6月19日に党に要望書を出しましたが、却下されました。それなら離党する、という判断になった。それと馬場代表の『後ろから撃つな』発言。厳しい意見を言うなというのはおかしい。国会議員が上、地方議員は下で従えというようなものだ。国会でも、都知事選でも失敗したのは馬場代表以下、執行部だ」