今季は力を発揮できていない西武の高橋光成。ロン毛がトレードマークだ
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 巨人の松原聖弥、西武の若林楽人の外野手同士の交換トレードが6月24日に両球団から発表された。西武を取材する民放テレビ関係者がトレード成立の背景を分析する。

【写真】元本塁打王もトレードで獲得か?

「西武は貧打が深刻でチャンスメークする1、2番を固定できていない。巨人とファームで対戦して松原のパフォーマンスをチェックする機会が多かったですし、補強のピースに当てはまると判断したのでしょう。若林も俊足が武器の選手ですが、今年は打率.129と結果が出ず、5月下旬に抹消されています。スケールの大きいプレースタイルが魅力の選手なので新天地で輝いて欲しいですね」

 借金26で最下位に低迷する西武はチーム打率.201、148得点といずれも12球団ワースト(6月25日時点)。松原は2021年に135試合出場で打率.274、12本塁打、37打点をマークしたが、近年は打撃不振で1軍に定着できず、今季も9試合出場にとどまっている。

 スポーツ紙の巨人担当は「松原は天才型。難しい球を安打にするなど野球センスは誰もが認めますが、ボール球を振り、初球から簡単にフライを打ち上げるなど淡泊な打撃を指摘されて思い切りの良さが失われてしまった。その後、選球眼は良くなっているなど成長の跡が見られる一方で、野性味を消してほしくない。選手の個性を伸ばす西武のチームカラーに合うと思いますよ」と期待を込める。

トレードが発表された西武の若林(左)と巨人の松原

助っ人外国人より大型トレード

 ただ、松原の加入で西武打線が劇的に変わるとは考えづらい。若手が伸び悩み、40歳の栗山巧、中村剛也がクリーンアップを担っている。中・長期的な視点で長距離砲の育成に力を入れる必要がある一方、外部補強も必要になる。かつては打線強化の手段として助っ人外国人の獲得がカギを握っていたが、近年は日本野球で活躍するケースが少ない。

 西武は今季、ヘスス・アギラーとフランチー・コルデロの両外国人を補強したが、4番を託されたアギラーは打率.204、2本塁打、10打点と振るわず。長打力が持ち味のコルデロは確実性を欠き、打率.141、1本塁打、4打点で外野守備にも難がある。いずれも現在はファーム暮らしと、期待外れの結果になっている。

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