カミラ王妃の人気じわじわ上昇中

結婚から3年後にそろって来日したチャールズ国王夫妻。天皇陛下が羽田空港で出迎えた。チャールズ国王も天皇陛下も当時はともに皇太子だった=2008年10 月27日(代表撮影)

 がん療養を経て精力的に活動するチャールズ国王。その傍らで国王を支えるカミラ王妃の人気がじわじわと上昇中だ。

 かつてチャールズ皇太子(当時)とダイアナ妃(故人)の結婚を壊した悪女として、国内外から嫌われたカミラ王妃。ダイアナ妃の死後8年経った2005年に国王と再婚。以降はロイヤルファミリーの中で常に控えめにふるまってきた。今回の国王の療養中は、愚痴ひとつこぼさず君主代理として公務に励み、王室を支えた。英国内では「76歳でヒールのある靴で国民の前に立つだけで大変。努力家だと思う」と評価する声があがった。

 昨年5月の戴冠式から一年経つのを機に行われたロイヤル好感度調査では、カミラ王妃は昨年と比べ5%上昇して43%になり、過去最高となった。再婚から約20年間を経て、英国民に受け入れられつつある。

 この好感度調査で69%の支持を集めて1位だったキャサリン妃は、今年3月にがんの罹患を公表してから、公に顔を見せることはない。ウィリアム皇太子(41)は公務の際にキャサリン妃の様子を聞かれると、「順調に回復していますよ」と短く答えているが、その動向を知りたいと願う人は多い。

絶大な人気を誇るキャサリン妃。がんを患っていることを公表する前の2023年12月5日、ロンドンのバッキンガム宮殿で行われた外交団員向けのレセプションで来賓と面会した(写真:代表撮影/AFP/アフロ)

 キャサリン妃は年内は公けに顔を見せる予定はないという情報が流れた一方で、先日、外出する姿が見られたという。写真がないために詳細はわからないが、人々は、これを機に妃が公務復帰するのではないかと色めき立った。しかし、英王室は以前より「医師の許可が出るまでは復帰しない」と発表していて、その文言に変化はない。それほどキャサリン妃への英国民の愛情が深いということだろう。

 チャールズ国王とキャサリン妃。2人がそろってバッキンガム宮殿のバルコニーに姿を見せる日が待たれる。

(ジャーナリスト 多賀幹子)

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多賀幹子

多賀幹子

お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京都生まれ。企業広報誌の編集長を経てジャーナリストに。女性、教育、王室などをテーマに取材。執筆活動のほか、テレビ出演、講演活動などを行う。著書に『英国女王が伝授する70歳からの品格』『親たちの暴走』など

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