2021年4月、捜査員に連行される須藤被告(中央)。このあと野崎さんの事件で逮捕された

「お手当」と「お小遣い」は総額650万円

 その後、毎月、Mさんから
「お手当をもらっていた。月20万円です。会うのは週一で、カラオケに行きます。そこで、Mさんから体のあちこちを触られます。あった時は10万円を別にお小遣いでくれました」
 と話した。「愛人関係」にあったという約1年1カ月で、Mさんからの「お手当」「お小遣い」は総額650万円相当にのぼるという。こちらは詐欺事件として立件されていない。

 須藤被告が「学校の機械を壊した」と300万円をだましとったとされる15年の春、須藤被告は専門学校にもススキノにも近い札幌市内のタワーマンションに引っ越した。

「2LDKで、家賃は10万円超。ジェットバスがついていて、学生では借りれないタワマンでした。1人暮らしでしたが、1部屋は衣裳部屋にして、シャンデリアなどもつけて、家具なども買ったら300万円ほどかかった。美容学校は春休みだったので、機械を壊したと言ってないはず。引っ越し代かもしれないが、はっきりしない。けど(Mさんから)300万円と引っ越し代100万円、合計400万円をもらった」
「私は未成年で契約できないと不動産屋から言われた。そこで、Mが契約して私は孫ということで、住むことができた。けど、Mは部屋に入れませんでした。週一にカラオケで会うと、だんだん体を触るのがエスカレートしてきたので、何されるかわからなかったから」

 留学準備金として1500万円余をだまし取ったとされるのはタワマンに住み始めて3カ月ほどした15年7月ごろ。
「留学のことは前にもMに言った。時間かかるが、と言いながら出してくれた」

 1500万円が須藤被告の口座に入金された後のこと。
「カラオケで体を触られたのですが、前戯のように体を愛撫され、一番ひどかった。『Mちゃんやめてよ』と私が立ち上がったら、Mはプライドが傷つけられたのかやめてくれました。それでも1500万円払ったからなのか、『これでホテル行けるよね』などと言い始めた。それまでMは、未成年の体を触りまくることが好きな変態かと思っていたが、ガチでしたいんだとわかった。そのころ、お金でセックスするなんてことは全然頭になかった」

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「資産家なので1000万円くらいもらっても大丈夫」