【※ネタバレ注意】以下の内容には、今後放映予定のアニメ、既刊のコミックスのネタバレが含まれます。
アニメ『鬼滅の刃』の新シリーズ「柱稽古編」「柱稽古編」がついに放送を開始した。テレビ放送を記念して、過去の考察記事を再度お届けする(2022年6月9日に配信した記事の再掲です。情報は当時のまま)
放映が待ち遠しい『鬼滅の刃』アニメ3期「刀鍛冶の里編」では、恋柱・甘露寺蜜璃と霞柱・時透無一郎という2人の「柱」が参戦する。2人とも原作で特異な存在感を放ち、コアなファンも多い。生い立ちや性格は全く違う2人であるが、実は知られざる共通点も多く、「刀鍛冶の里編」でこの2人が「柱」のメインキャストであることは決して偶然ではない。蜜璃と無一郎の「柱」としての在り方、「天与の才」が彼らにもたらした「運命」について考察する。
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■蜜璃と無一郎の「天与の才」
甘露寺蜜璃と時透無一郎は、鬼殺隊の実力者である「柱」の中でも特別な「天与の才」の持ち主である。彼らの豊かな才能は、鬼殺隊を統べる産屋敷耀哉らの言葉でも明らかだ。
<素晴らしい 君は神様から特別に愛された人なんだよ蜜璃>(産屋敷耀哉/14巻・第124話「いい加減にしろ バカタレ」)
<すごいね! 僕たち剣士の子孫なんだって しかも一番最初の呼吸っていうのを使う凄い人の子孫で>(時透無一郎/14巻・第118話「無一郎の無」)
産屋敷耀哉による「神様に愛された人」という言葉は、まちがいなく蜜璃の肉体への最上級の称賛だった。一方、無一郎は、まだ刀を握ったことすらない段階で、耀哉の命を受けた妻・あまねから、鬼殺隊への入隊を願われるほどだった。無一郎は、伝説的な剣豪の子孫にあたる人物だったのだ。肉体と血統、いずれも天から授かった才能だ。
鬼殺隊の隊士は、そのほとんどが大切な人を鬼に殺された者で、他には才能を認められ入隊に至った者、自ら志願した者などがいる。鬼殺の名門である煉獄家の出身である炎柱・煉獄杏寿郎でさえも厳しい訓練の果てに入隊しており、無一郎のように才能が開花する前に「スカウト」されるのは極めて珍しいといえよう。
■どうすることもできない「欠点」
しかし、蜜璃と無一郎はこれほど比類なき「才能」を持ちながら、同時に本人にはどうすることもできない「欠点」があり、不安を抱えていた。