最近は円安が話題です。今月16日は1ドル153円台になりましたが、4月末には1990年以来34年ぶりに1ドル160円を突破しました。円安の恩恵を受けて海外の人が日本を訪れ、日本の商品を「爆買い」していくインバウンド需要がよくニュースになっていますが、そんななかで、私たちが購入できる「海外の投資商品」への注目も高まっています。
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私は日本金融教育推進協会という金融経済教育の業界団体の代表をしているため、よく中学校や高校などに先生として金融経済教育の授業をしに行くことがあります。
先日、とある中学校で、お金の基本や投資についての授業をしたところ、生徒から「S&P500はいい商品ですか」という質問を受けました。
中学生でも知っている子がいるくらい、気になっている人も多いであろう「S&P500」は、アメリカ株の投資信託です。
そして、もうひとつ話題にあがることが多いのが「全世界株式(オール・カントリー)」、いわゆる「オルカン」と呼ばれる世界の株の投資信託。
いずれも新NISAで購入できる、人気の高い投資商品です。
「新NISA『1強』生んだ覚悟の低コスト戦略 『オルカン』誕生前史」(4月30日配信、朝日新聞デジタル)
新NISA(少額投資非課税制度)が1月に始まり、国内に約6千本ある投資信託に個人投資家のマネーが流入するとの期待が高まっていた。しかし、たった2本の投信に、異様なまでに資金が集中しているというのだ。
2月に明らかになった統計では、年初の1カ月間に流入した1兆3千億円ほどのうち、2本の投信だけで4割超を占めていた。
その2本とは、三菱UFJアセットマネジメントがつくり、世界の株式市場に連動した運用成績を目指す「オール・カントリー」(オルカン)と、米国の株価指数への連動を目指す「米国株式(S&P500)」。ともに、同社が手がける「eMAXIS Slim」(イーマクシススリム、以下Slim)シリーズの投信だ。
実際にみなさんの中にも、これらを購入しているという方は多いのではないでしょうか。