セ・リーグの投手で心配なのが大野雄大中日)だ。昨年は1試合に登板しただけで肘を痛めて手術し長期離脱。一軍復帰のマウンドとなった4月3日の巨人戦では5回を投げて1失点で勝利投手となったが、続く20日の阪神戦では2回を持たずに6失点と崩れ、二軍調整となっている。5月11日の阪神との二軍戦では先発で5回を無失点と好投を見せたものの、まだ本調子には戻っていない印象だ。チームはここまで何とか大きく負け越すことなく踏みとどまっているが、中継ぎ陣への負担が大きく、夏場以降の戦いに不安を残していることは間違いない。確実にイニングを投げられる存在として大野が復活できるかが、Aクラス入りへの大きなカギとなるだろう。

 パ・リーグではリーグ4連覇を狙うオリックスが苦しんでいるが、中でも不振が目立つのが杉本裕太郎だ。昨年も故障の影響もあって96試合の出場にとどまり、日本シリーズ終了後には左足の手術も受けている。オープン戦では3割を大きく超える打率をマークして復調を印象付けたものの、シーズンが始まると低迷。4月終了時点で打率.178、0本塁打、1打点という成績に終わり、現在は二軍での調整となっているのだ。

 心配なのは二軍でも復調の兆しが見られないという点である。またオリックスは新たにフリーエージェント(FA)で加入した西川龍馬も打率2割台前半と低迷し、昨年ブレイクした頓宮裕真も“2年目のジンクス”に苦しみ、中軸が固定できない状態が続いている。そういう意味でも杉本が一日でも早く調子を取り戻すことが期待される。

 パ・リーグで快調に首位を走っているソフトバンクだが、気になるのが抑えのオスナの状態だ。ここまでリーグトップとなる10セーブをマークしているものの、17試合、17回を投げて被安打17、7四死球、6失点とその内容は決して褒められたものではない。直近の2試合はようやく三者凡退で抑えているものの、昨年までと比べて明らかに力の抜けたボールが目立っている。

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オスナは大型契約も“アキレス腱”になる可能性