だから、昔は、年に一度会うか会わないかくらいだったけど、ここ最近は、実家近くで仕事があったりすると、なるべく会いにいくようにはしている。電話とかだけじゃなく、やっぱり、直接顔を見せてあげたほうが、母親も安心するだろうからね。

 テレビやSNSなどの影響で、ボクが母親にこれまでひどいうそをついてきたことなどが、けっこう広く知れ渡ってしまっているから、「親子関係はこじれているじゃないか」と思っている人もいるかもしれないけど、実は、そこはまったく問題ない。

 昔から、ボクは、母親と、めちゃくちゃ仲が良いんだ。もちろん、母親だけじゃなく、父親や妹だってそう。黒川家はすごい仲の良い家族なの。だから、実家へ帰るたびに、「家族っていいな」「ボクは恵まれているな」って実感できて、すごく安心する。普段のボクは、かなりのショートスリーパーなのに、実家に帰った時だけは、驚くほど長時間爆睡できちゃうからね。

 それに、ここ数年、なぜか、母親の手料理が、驚くほどおいしいんだ。昔から何度も口にしているはずなのに、東京で食べたことのあるどんな高級料理にも負けていない。というか、余裕で勝っているかも。特に、「おでん」と「すき焼き」が絶品! もちろん、子どものころもおいしかったけど、ここ最近は激的においしいと感じる。なんか不思議な感覚なんだけど、これもボクが年齢を重ねたからなのかもしれない(笑)。

 ちなみに、母親とは、毎日欠かさずにメールのやりとりもしている。3~4年くらい前に「メールのやり方を覚えた」と母親が話していて、それがなんだか楽しそうに見えたから、「日常的に使わないとすぐにやり方を忘れちゃうから、毎日メールを送ってきてよ」とボクが声をかけたことがはじまりだった。

 メールが送られてくるのは、いつも、だいたい18時頃。内容は、「今日はこんなことがあったよ」という日記のようなものが多いけど、たまにボクが出演した番組の感想などが送られてくることもある。「しゃべりが上手になったね」と褒めてくれることもあるけど、共演者に対するボクの態度が気に入らなかったりしたら「あなたは心が汚れている。浄化しないといけない」とかっていう怒りの文面が届くこともある。そんな時は、毎回ちょっと笑ってしまう(笑)。メールが届くのが、たまに遅い時があると「何かあったのかな」と心配になったりもするけど、こうやって毎日連絡をとりあうのは「生存確認」みたいな意味合いでも、なんか安心だよね。

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