鈴木涼美さん
この記事の写真をすべて見る

 作家・鈴木涼美さんの連載「涼美ネエサンの(特に役に立たない)オンナのお悩み道場」。本日お越しいただいた、悩めるオンナは……。

【写真】ウエストが美しい!ビーチではしゃぐ鈴木さん

Q. 【vol.14】ママ友の華やかな生活をうらやんでしまうワタシ(30代女性/ハンドルネーム「アクアマリン」)

 私の悩みですが、華やかな生活を送るママ友をインスタで見てはうらやんでしまう自分を情けなく思うことです。ママ友は美人で起業して一家の大黒柱として家族を支えています。学生時代から勉強と努力をして今の生活を送っている彼女のことはとても尊敬しています。私は学生時代、遊んでばかりで勉強もろくにせず、給料の安い会社に就職をし、副業でホステスをしながら生活。その後、結婚をして今は専業主婦で特に趣味や特技もなく子育てに奔走中の毎日です。

 彼女の華やかな日常を見るたび、若い時に勉強してこなかった自分を悔やんでしまいます。今年で40歳になりますが、私も自分が輝く人生を送りたいな……と感じる日々です。こんな私に活を入れていただきたく今回ご相談をしました。

A. インスタは箱庭。キラキラしているものはキラキラさせたもの。

 女性の人生の選択肢は、私たちの母の時代、祖母の時代と比べて驚くほど幅広く多様に、また自由になったと感じます。もちろん、いまだはびこる女性蔑視や男女不均衡に苦しむ人もいれば、保守的な地元の圧力に悩まされている人もいるでしょうから、時代の変化は十分とは言えないかもしれません。それでも学び働くことも、華やかに愛されることも、大胆な表現をすることも、のんびり生活することもできる私たちは、自分の好みや得手不得手に合った生き方をある程度自由に選択できるはずです。

著者プロフィールを見る
鈴木涼美

鈴木涼美

1983年、東京都生まれ。慶應義塾大学在学中にAV女優としてデビューし、キャバクラなどで働きつつ、東京大学大学院修士課程を修了。日本経済新聞社で5年半勤務した後、フリーの文筆家に転身。恋愛コラムやエッセイなど活躍の幅を広げる中、小説第一作の『ギフテッド』、第二作の『グレイスレス』は、芥川賞候補に選出された。著書に、『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』『非・絶滅男女図鑑 男はホントに話を聞かないし、女も頑固に地図は読まない』など。近著は、源氏物語を題材にした小説『YUKARI』

鈴木涼美の記事一覧はこちら
次のページ
社長になるか社長夫人になるか