末澤誠也/すえざわ・せいや 1994年生まれ、兵庫県出身。「Aぇ! group」メンバー。5月15日に「《A》BEGINNING」でCDデビュー。バンドではボーカルを担当。ドラマ、舞台など俳優としても活躍し、9月、ミュージカル『三銃士』に出演。(写真・木村哲夫)
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 トップクラスのハイトーンボイスで圧倒する、Aぇ! groupのメインボーカル。入所15年目の末澤誠也は“苦労人”と称されることも。「最短ルートではなかった」と自身が歩んできた道を顧みながらも、「失敗してもいい」「自分に生まれ変わりたい」と言い切る強さと熱さの奥にあるものは。週刊朝日2023年5月19日号より

【写真】末澤誠也が単独表紙を飾った週刊朝日

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──Aぇ! groupを最近知った人にアピールできる魅力は?

 メンバーの誰がきっかけでも、ちょっとでも興味を持ってYouTubeとかライブ映像見てもらえたら、どの層の人にもハマってもらえるのかなって。しかも男女問わず。Aぇのライブは男の人も多いし、一つの魅力かなと思います。

──個人でのいちばんの魅力を挙げると?

 えー、なんやろ。でも、歌なんかなー。そう言ってもらえることが、特に「PRIDE」の映像がYouTubeに出てから多くなりましたし。アイドルにまったく興味のないバンド好きの方とか、たまたま見た人とかがコメント残してくれているのを見ると、声がやっぱ、一つの武器なんかなとは思いますね。

──2022年の3大ニュースでも「PRIDE」の動画公開を挙げていました。

 あの動画をきっかけに、いろんなスタッフさんにすごくいいねって言ってもらえることが多くなったので、自分のなかでは大きかったですね。Aぇにとっても、いままでと違ったバンドスタイルの見せ方でもあり、挑戦的な曲ではあったので。

──以前、報われたと思ったことがないかも、とおっしゃっていましたが、「PRIDE」の歌詞とご自身が重なる部分は?

 いや、めっちゃありますよ。もともと僕、たぶん誰よりも早くデモ音源聴いてて。(グループをプロデュースしている)大倉(忠義)くんからこれ歌える?って最初のデモ送られてきたときはサビの歌詞ちょっと違ったんですよ。タイトルも一発目は違ったんですけど、進んでいくなかで、「PRIDE」のほうがAぇに合うんじゃないか、って変わったんです。やっぱり、なにわ(男子)がデビューしてからの覚悟っていうのもありましたし、Aぇにすごく合ってる曲やなって思いますね。「It’s my PRIDE」って歌詞ももともとなくて後々追加されて入ったので、ほんまに自分で歌っててもやっぱ気持ち入るなと思うし。

──いちばん共感する歌詞はどの部分?

 やっぱり「生まれ変わったって僕でいたい」ですかね。俺は絶対そう。めちゃめちゃ共感しますよ。自分に生まれ変わりたいですね、もう一回。

 あの落ちメロの、高いキーのところも、最初は普通に歌ってたんですけど、あえてファルセットにしようか、ってなって。技術的な部分で、バンドサウンドのなかでそういう強弱があると、〝響く〟かなって。自分では出るキーをファルセットで歌うっていう使いわけが難しいなと思いながら挑戦しました。で、そのファルセットからラストの最高音に持っていく流れ、すごい息継ぎが短いので、本当にもう全身全霊で歌わな歌われへん曲で。そういう意味でも聴いてくれる人により伝わるんかなとは思いますね。

──ちなみにいま地声ではどこまで出ますか?

 トップで出るのはいまhihiA(1オクターブ上のラ)ですね。でも、きれいに出るのはhiG(上のソ)まで。最初「PRIDE」のデモ音源が送られてきたとき、いちばん高いhiGは出なかったんですよね。だからキー下げようかっていう話もあったんですよ。でもキー下げたバージョンを聴かせてもらったら、やっぱ元のほうがいいなって、そっから二つキー上げましたね、ボイ(ス)トレ(ーニング)行って。

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