「Aぇらしい」と言う一方で、佐野は「Aぇ! groupってこれよね、っていうのがない」とも言う。「たぶん、5人の個性が、声もキャラクターも個性があるからやろうし、ジャンルにとらわれずに全部に挑戦していけると思ってもらえてるからやと思う」とは、楽曲についての発言ではあるが、グループそのものにも重なる。
デビュー後に挑戦したいことを問えば、「世界最大の音楽フェスに参加」(正門)、「男祭りしたい。男性だけの日と女性だけの日と」(末澤)、「アニソンのタイアップ。で、海外人気も狙う」(佐野)と見事にバラバラ。だがその場で「アメリカか。行きましょう」(草間)、「詳しく聞いていい?」(小島)、「サッカー系のアニメがいい」(末澤)と、話はあちこちぶつかりながらも広がり、いつのまにか「Aぇらしい」夢が積み上げられていく。
「Aぇらしさ」に弾力性があるからこそ、デビュー曲「《A》BEGINNING」の歌詞にもあるとおり、可能性は「∞(エターナル)」。「俺らから始」まる、「新しい未来」を見せてくれるだろう。(編集部・伏見美雪)
※AERA 2024年5月13日号