「絵本をはじめいろいろな英文に触れるといいですよ」と廣津留さん(撮影/吉松伸太郎)

Q. 私の子どもは不登校で、家庭で勉強をしています。小さい頃から英語に触れさせたいと思っていますが、廣津留さんのように4歳で英検3級を目指せるようにはなっていません。おそらく、勉強というよりは、楽しく、生活に取り入れていたのではないかと想像しますが、家庭でもできることがありましたら、教えてください。

A. 確かに私の家では英語が生活の中に取り入れられていたので、小さい頃は英語を勉強しているという感覚はなかったですね。中学校から英語の授業が始まり、英語って教科だったんだと初めて知ったくらいです。けっこう衝撃的でした。

 家では英語を聞く・読むが中心だったと思います。物心ついたときには、母の音読やCDの音声を聞きながら英語の絵本の文字を指でなぞって声に出して読む「なぞり読み」をしていました。3歳頃には逆に私が絵本を母に読んで聞かせるようになったみたい。口に出して誰かにストーリーを伝えることで、英語が耳から入ってくると同時に自然と語感も身についていった気がします。そういう意味でも英語を声に出して読むことはとても大事。絵本をはじめいろんな英文に触れることをおすすめします。小さい頃から英文に慣れ親しんでいたこともあって、文法を知らなくても英検の長文読解の問題集はクイズみたいな感覚で楽しくできたんですよね。正解を見つけていくのが面白くて。

 私の母が英語教室の先生ということもあって、海外の方を家に招くこともあり、私自身も英語に触れる機会が多かったと思います。でも、たとえ英語が得意でなくても、音声認識などのツールを駆使すればお子さんが楽しく英語に触れられる機会を作ることはできるんじゃないかな。例えば、YouTubeで英語アニメを流しっぱなしにするとか、「ちいかわの誕生日はいつなのか、Siriに英語で聞いてみない?」と提案してみるなど、お子さんにとって身近なトピックや興味がありそうなところから始めてみる。毎日繰り返すことで少しずつ英語がわかってきたら、今日の天気やニュースなど、テーマを広げていくといいと思います。家庭だと学校や周りと歩みを合わせる必要がなく、自分のペースで学べるというメリットがありますよね。そこを生かして、お子さんの学習進度や興味関心に合わせて英語に触れる機会をさりげなく用意してあげたら、自ずと英語を好きになってくれるのではないでしょうか。

構成/岩本恵美 衣装協力/BEAMS

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