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 小林製薬の紅麹サプリを摂取した人に健康被害が相次いでいる問題で、浮き彫りになったのは、健康意識が高い人が陥りがちなリスクだ。健康を考えた時に、すぐに手を伸ばせるサプリに頼りがちな人は多いが、そのリスクを知っておく必要がある。AERA 2024年5月13日号より。

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 健康食品が氾濫し「体に良い」とされる情報を浴び続ける日々。私たちはリスクに関するアップデートも求められている。

 紅麹サプリをめぐる問題を受け、消費者庁が機能性表示食品6795製品の緊急点検をした結果、35製品、のべ147件の健康被害情報が寄せられた。

「例えば、ウコンを使った健康食品のリスクを日本医師会がホームページで注意喚起していますが、特定栄養素を高濃度に加工した健康食品を多量に長期使用するリスクは以前から指摘されています」

 こう話すのは日本生活習慣病予防協会の和田高士代表だ。

サプリ過信は間違い

 19年度の東京都の調査でも、健康食品を使用した人のうち、「摂取によって体の不調を感じたことがある」と回答した人が4.1%いた。「下痢・腹痛」が27.4%、「発赤・発疹・体のかゆみ」が25.9%のほか、「腎機能障害」も1.5%含まれている。

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渡辺豪

渡辺豪

ニュース週刊誌『AERA』記者。毎日新聞、沖縄タイムス記者を経てフリー。著書に『「アメとムチ」の構図~普天間移設の内幕~』(第14回平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞)、『波よ鎮まれ~尖閣への視座~』(第13回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞)など。毎日新聞で「沖縄論壇時評」を連載中(2017年~)。沖縄論考サイトOKIRON/オキロンのコア・エディター。沖縄以外のことも幅広く取材・執筆します。

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