「頂き女子りりちゃん」として“パパ活マニュアル”などをネット販売したうえ、男性3人から計約1億5000万円をだまし取ったとして詐欺などの罪に問われた渡辺真衣被告(25)。4月22日、名古屋地裁は、懲役9年・罰金800万円の判決を言い渡したが、渡辺被告はこの判決を不服として1日に控訴した。懲役9年という量刑や渡辺被告の言い分について、被害男性は何を思うのか。今の気持ちを聞いた。
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「どこまで被害者の心を踏みにじれば気が済むんですか……」
渡辺被告に約3800万円をだまし取られた50代の男性・Aさんは、泣きながらこう語った。
「生命保険や医療保険なども解約してしまって、今後、もし自分に何かあっても何の保障もありません。そうなったら、私は首でもつるしかありません……」
渡辺被告は2023年4月から8月までの間、この男性に、(1)親と縁を切るための手切れ金、(2)結婚するために借金を返済する費用、(3)携帯料金の未納分の支払い、などとうそを言ってAさんに数回に渡って現金を振り込ませた。
なかでも、Aさんにとっては(2)の被害が最も大きく、だまし取られた額は約2700万円にのぼる。渡辺被告は、池田なる架空の人物をでっちあげ、アパレル会社を作るために池田から現金を借りているとうそをつき、Aさんから現金をだまし取った。その過程では、借用書まで偽造していたという。
渡辺被告はだまし取った金の大半を通っているホストクラブにつぎ込んでいた。