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早く帰りたい。でも仕事は全然終わらない。この月の時間外労働は、120時間を超えた。
マッチングアプリに登録した時期があった。交際相手がいれば、仕事に追われるだけの毎日が変わるかも。淡い期待があった。アプリのプロフィルには「公務員」とだけ書いた。最初に会った男性から、「お仕事は何をされているんですか」と聞かれた。
「教員をしています」。空気が一瞬張り詰めた気がした。男性はすぐに話題を変えた。その日の夜、男性からメッセージが届いた。「僕、教員はダメなんです」。理由が分からないまま、「分かりました」と返信した。
もう一人は会って数日後、「あなたは多忙でゆっくりできる時間がない。僕は一緒に過ごす時間がほしかった」とのメッセージを送ってきた。しばらくしてアプリを使うのはやめた。
1カ月の時間外労働が100時間を超えることや、休みが1カ月ないことも珍しくない。いまは恋人をつくる時間も気力もない。(朝日新聞社・高浜行人)
※AERA 2024年4月29日-5月6日合併号より抜粋
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