テリー伊藤さん(撮影/上田耕司)

警察には何度も呼ばれている

 さらに、テリーさんがプロデュースしていた「浅草橋ヤング洋品店」(通称・浅ヤン、テレビ東京系)では、かつて借金のある人から腎臓を買うという「腎臓売買ビジネス」を公言し、騒がれた実業家を取り上げたことがあった。

「スタッフが掃除機を持って行って、会長(実業家)がおカネをバラまくと、それを掃除機で吸い取ってくるというムチャクチャなことをやっていました。でもこれ、オンエアしているんですよね。他にも、メスのライオンを睡眠薬で眠らせて、スプレーを噴射して、黄色と黒の模様のトラ柄に変えたりとか。当時のサファリパークはそういうことをやらせてくれたんですよ。ただ、これも動物愛護団体からテレビ局にクレームが来ましたけどね」

 もちろん、ただ過激なことをやることが目的ではなく、テリーさんが手がける番組はことごとく高視聴率をマークしていた。つまり、世の中もテリーさんの「過激な笑い」を求めていた部分もあるのだ。

 テリーさんは1985年に独立し、テレビ企画制作会社「ロコモーション」を設立。「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」(日本テレビ系)や「浅草橋ヤング洋品店」、とんねるずが司会を務めた恋愛番組「ねるとん紅鯨団」(フジテレビ系)などの数々のヒット番組を手がけた。

 ヒット企画を連発するなかで、今では伝説となった過激な企画もあるが、クレームだけでなく、訴訟ざたになったことはないのだろうか。

「訴訟というか、警察に何度も呼ばれています」

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全国紙にも書かれ社会問題に