愛子さまに「かがやきて」
2002年1月15日行われた歌会始では、雅子さまは、愛子さまのお姿を御歌で披露している。その年のお題は「春」。
【生(あ)れいでし みどり児のいのち かがやきて 君と迎ふる 春すがすがし】
2002年12月に愛子さまは1歳のお誕生日を迎えられ、年が明けて2003年1月の歌会始で、雅子さまの御歌には、愛子さまがたっちからよちよちあんよを始めた様子がまるで目に浮かぶように、慈しみ深く映し出されている。
【いちやう並木 あゆみてであふ 町びとに みどり児は顔 ゑみてこたふる】
子どもが幼いうちは特に、アルバムは大切なわが子の写真で埋め尽くされるものだ。そんな大切な瞬間を集めたように、雅子さまが「吾子」の姿や思いを込めた御歌は他にもある。雅子さまの小さな愛子さまへの慈しみもいっそう深かったに違いない。