韓国での試合で活躍する大谷選手。この瞬間はその後の“悪夢”を知るよしもなかった

 “水原容疑者は口座の設定を変更し、取引の警告や確認が大谷選手ではなく自分に届くようにしていた。銀行から入手した電話の録音をもとに、検察は水原容疑者が大谷選手になりすまして特定の大口取引について銀行の承認を得ていたとも述べた。また、大谷選手の他のアドバイザー(代理人、会計士、ファイナンシャルアドバイザーなど、連邦政府の捜査のために事情聴取を受けたすべての人物)が口座について尋ねるたびに、水原容疑者は大谷選手が口座を非公開にすることを希望していると伝えていた。ロサンゼルスの連邦検事E・マーティン・エストラーダによれば、水原容疑者は2021年11月から今年1月までの間に、「違法なスポーツ賭博への貪欲な欲求」を満たすために、この口座から1600万ドルを盗んだという”

 水原容疑者が大谷選手の口座から盗んだのは、当初報道されていた450万ドルではなく1600万ドル(およそ25億円)にも上っていた。しかも2021年11月あたりから、大谷選手の銀行から来る警告などの連絡は全て自分に届くように細工をしていた。日本の野球ファンから「一平さん」と親しまれて続けてきた彼は、長年にわたって用意周到に大谷選手の口座から多額のお金を盗み続けてきたことになる。

事件が社会で注目されている

 アメリカの野球ファンは、この事件をどのように見ているのだろうか。

「私は個人的には、あれほどの収入を得ている大谷本人が、ギャンブルをやることはないだろう、と考えていました。彼は品格のある人物のように見えます」

 長年の野球ファンである知人のボブはそう語る。彼はワシントンで政府関係の仕事に従事する弁護士だ。

「捜査はびっくりするほど速く進展して、当局は彼が被害者であると断定した。それはファンにとっても彼にとっても、スポーツ全体にとっても良いことでした。これほどのスピードで捜査が進んだのは、この事件が社会で大きく注目されているからに違いありません」

 刑事事件はボブの専門ではないが、弁護士として今後どのような展開になると予想するのか。

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水原容疑者の量刑はどのくらい?