日本から南米までは、米国を経由しての長時間のフライトとなる。現地での移動も時間がかかる。訪問先は暑いところが多い一方、山間地では気温がぐっと下がるため、体力が必要だ。
「若い皇族でなければ、長時間の移動や過酷な環境に耐えられません。必然的に、南米やアジアは若手の皇族が担うことになります」
そのような背景から平成の時代に活躍したのは、若く、機動力のあった清子さんだった。しかし、清子さんが05年に結婚して皇室を離れると、皇室のなかで「若手」であり、筆頭宮家である秋篠宮家がその役割を担うようになったのだ。
秋篠宮ご夫妻、そしておふたりが50代になった時期からは眞子さんが、そして眞子さんが結婚した今は佳子さまが、体力の必要な海外訪問を任される立場になっている。
「令和に入って秋篠宮家は、東宮家待遇の皇嗣家となった。今回の佳子さまの訪問は、皇嗣家の内親王の訪問となる。南米は、移民の関係もあり皇室が心に留めてきた国々のひとつ。佳子さまが、動けるというのは、非常に幸運な状況です」(前出の人物)
秋篠宮家の長男、悠仁さまも、来年には成年の18歳を迎える。日本からはるか遠い地で、皇族の訪問を待ちわびる人たちがいるなか、悠仁さまの南米訪問もそう遠いことではなさそうだ。
(AERA dot.編集部・永井貴子)