妻は榮倉奈々。賀来賢人(C)朝日新聞社
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 31日、俳優の賀来賢人が「だれかtoなかい」に出演する。同じく俳優の鈴木亮平と壮絶な役作りの裏側を語る内容だが、賀来賢人が俳優としてブレークしたのは30歳目前。どんな俳優人生を歩んできたのか、過去の記事から振り返る(本文は2020年3月31日の記事の再配信。年齢、肩書等は当時のもの)。

【写真】妻・榮倉奈々が表紙を飾った「週刊朝日」

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 近年、俳優・賀来賢人(30)の活躍がめざましい。2007年に映画「神童」で俳優デビューするも、しばらくは若手イケメン俳優として脇役を務めることが多かった。転機となったのは“コメディ界の奇才”と呼ばれる映画監督・福田雄一との出会いだろう。ムロツヨシや佐藤二朗など売れっ子コメディ俳優を数多く世に送り出してきた福田に22歳のときに見いだされ、コメディ俳優として覚醒し始めたのだ。スポーツ紙の芸能担当記者は次のように語る。

「賀来さんはもともと笑いにどん欲な人。それが福田さんと出会い、いろんなコメディ俳優との共演を経て、頭角を現すようになりました。ムロツヨシさんや佐藤二朗さんをはじめとする福田組は特徴的なセリフや間合いで笑いを取ることで知られてますが、そんな怪優たちに揉まれて、思い切りのいい演技が身についていった」

 最初のブレイクと言われている作品は福田が脚本と監督を務めた「斉木楠雄のΨ難」(2017年)。主演の山崎賢人を食うほどの怪演を見せ、映画も興収10億とスマッシュヒット。以後、業界内で「賀来賢人はコメディができる」というイメージが定着したという。

 本人は過去、インタビューで「20代前半から中盤の、『周囲の邪魔にならないように、失敗しないように』と、芝居にブレーキをかけがちだった僕に対して、『そこまで笑いに真剣に取り組もうとしている若手はいないんだから、もっと笑いを極めれば?』と言ってくださったのも福田さんでした」(『週刊朝日』2019年7月12日号)と明かしている。福田との出会いとこのアドバイスは、まさに彼にとって天からの啓示だったのかもしれない。

 そして2018年、ドラマ「今日から俺は!!」では福田作品で念願の初主演を務め、最終回では視聴率12.6%と好成績を記録。連ドラ終了後には映画化が発表され、今年7月に公開される予定だ。

「80年代後半に『少年サンデー』で連載されていた人気漫画を30年の時を経て連ドラ化したわけですが、賀来さんの代表作といえる作品になりました。彼は当時29歳ながら金髪でボンタン姿のヤンキー高校生を演じ、体重も5~6キロほど絞って撮影に臨んだそうです。どうしても漫画的な表現が多い作品のため、妙にやりすぎてもサムくなりそうなところを、賀来さんは絶妙な間合いと顔芸で笑いのパートをやりきっていました。また、ケンカのシーンなどではイケメン俳優時代に培った迫真の演技で魅了し、その笑いとマジ演技のコントラストが若者を中心にウケたのでしょう。映画版は興行収入30億円を超えると言われるほど、今年最注目の作品だと言っても過言ではない」(前出のスポーツ紙記者)

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楽しみな堺雅人との共演