中村氏があげた秋元康のほか、昭和に一時的に帰った市郎が、純子に「三原じゅん子が国会議員になってた!」と令和ネタばらしのシーンなど、実名を伴うセリフはたった一行でも、確かにインパクトがあり、共感と笑いの起爆剤になっていたように思う。

 最終回にインパクトといえば、「男闘呼組」の元メンバー・成田昭次、俳優の小野武彦と宍戸開のゲスト出演も話題になっていた。

 語り合えるドラマ「ふてほど」もいよいよ最終回を迎えた。最後に、中村氏が心に残るシーンを“語って”もらった。

名シーン、名セリフだらけ

「振り返ってみても名シーン、名セリフだらけでしたが、あえて私が挙げるとしたら、第5話でキヨシが不登校のクラスメート・佐高くんが聴いていることを願ってラジオ番組にリクエストハガキを書いてメッセージを送ろうとするシーン。

 脚本を書いた宮藤さんも10代の頃はハガキ職人だったこともあり、“もしかしたら聴いてくれるかもしれない”と信じてせっせとハガキを書くキヨシの姿と宮藤さんがオーバーラップしました。そんな“昭和の純真”にジーンときました」

「純真」に「ジーン」とは、なんとも昭和な締めをいただけたが、「ふてほど」は見た人の数だけ語りたい数があるドラマだったのだろう。

(AERAdot.編集部・太田裕子)

暮らしとモノ班 for promotion
「更年期退職」が社会問題に。快適に過ごすためのフェムテックグッズ