なくしてはならない女のプライド
いずれにせよ向こうが「別れたい」と言ったとき、どんなに理不尽な理由や不自然なタイミングだとしても、あるいは別れ方に納得がいかなかったり突然ブロックされるみたいな失礼な方法だったりしても、追いかけ、説得し、引き留めることにはかなり慎重になった方がいいというのが私の意見です。それは、その言葉が愛の確認作業だと感じたとしても、あるいは本当に冷めてしまったんだという予感があっても。別れる別れる詐欺を繰り返して、周囲にも「え、また別れたの?」「え、また戻ったの?」と苦笑されるカップルもいますが、そうなりたいかというと微妙ではないですか。相手の理不尽な「別れたい」に対していかに迅速なリリースができるかに、女としてなくしてはならないプライドのようなものが詰まっている気がするのです。
無論、プライドをすべてかなぐり捨ててでも失いたくない恋、というのもあるかもしれません。椅子を蹴って去った方がかっこいいけど、どんなにダサくても足にすがりつきたい、と思えるほどの男なのだとしたら、それはそれでそんな関係を見つけたことは幸福なことだと思います。ただ、後から振り返って本当にすがる価値のある男ってそうそういないような気もしますが。