テレビに出ていたころは味わえなかったやりがいだ。 

「でも、タレント時代の経験は無駄ではなかったと思っています。人前に出ると緊張するという人がいますが、私は人が多いほどモチベーションが上がるんです。芸能界にいたからこそ培われた力ですし、それが今に生きていると感じています」 

 アイドルと熱波師。全く異なる世界に見えるが、鮭山さんにとっては地続きだったということだろう。 

 今日もどこかのサウナでタオルを回す鮭山さん。その流した汗の量だけ誰かが癒やされ、活力を得てサウナを旅立つ。それぞれの現実に帰っていくのだ。

(AERA dot.編集部・國府田英之) 

著者プロフィールを見る
國府田英之

國府田英之

1976年生まれ。全国紙の記者を経て2010年からフリーランスに。週刊誌記者やポータルサイトのニュースデスクなどを転々とする。家族の介護で離職し、しばらく無職で過ごしたのち20年秋からAERAdot.記者に。テーマは「社会」。どんなできごとも社会です。

國府田英之の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
台風、南海トラフ地震、…ライフライン復旧まで備える非常食の売れ筋ランキング