皇族を「特別扱い」しない
この日は学習院大だけでなく、近くにある日本女子大や川村学園女子大などでも卒業式があり、最寄りのJR目白駅の周辺は、振り袖に袴姿のあでやかな女性たちでいっぱいだった。
愛子さまと同い年で、別の女子大の卒業式だったという振り袖、はかま姿の女性は、
「愛子さま、おめでとうございます。というか、私も今日はおめでとうなので」
と、笑顔で話した。
愛子さまと同様、新型コロナのために2年生の途中までは大学で講義を受けられなかったが、それ以降は楽しく過ごすことができたという。
「愛子さまが立派になっていて、驚いた。同い歳なのに歳上に見えちゃいますね」
この目白で、愛子さまはどんな学生生活を送っていたのだろうか。
愛子さまは卒業についての感想を文書で公表し、
「学年の枠を越え、友人たちと一緒に授業を受けたり、じかに話をして笑い合ったり、学内のさまざまな場所を訪れたりしたことは、私にとって忘れることのできない一生の思い出となりました」
とつづった。
学習院大ではない女子大の卒業式に臨んだという女子学生たちによると、愛子さまにはいつも一緒にいるような仲のいい友達がいるようだという。
「学習院大の友達が『同じ大学キャンパスにいても、愛子さまと気軽に話せない』とボヤいていました」
目白駅前にある商店街の「目白商業協同組合」理事長の鈴木謙一さんは、学習院に通う皇族方と商店街にはつながりがあると語る。
「秋篠宮と紀子さまがご結婚する前、この商店街の喫茶店で、ケーキを食べながらデートしていたと大騒ぎになったことがあったんですよ。今の天皇陛下は音楽をなさっていたから、音楽仲間と飲みに来たりね。今はもう閉店したけど、この先のお寿司屋さんには常連で、よく来ていたんですよ。陛下はお寿司が好きだから」
この周辺の住民にとって、皇族方は見慣れた存在だという。
「他の地域だと大騒ぎになるけど、目白の人は皇族を見ても、『あ、また来てるわ』くらいで特別扱いはしない。だから目白は皇族が気兼ねなく、羽根を伸ばせる場所だったのでは」