今年も多くのルーキーが話題となっているプロ野球。特に注目度が高いのは投手なら武内夏暉(西武1位)、野手なら度会隆輝(DeNA1位)など即戦力として期待される選手たちだが、今年一軍の戦力にはならなくても将来が楽しみな選手は多く存在している。その筆頭候補と言えるのが前田悠伍(ソフトバンク1位)だろう。
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全国トップの強豪校である大阪桐蔭で1年秋から主戦となると明治神宮大会で2回、春のセンバツ高校野球で1回チームを優勝に導いている。昨年夏の大阪大会では決勝で敗れて甲子園出場は逃したものの、9月に行われたU18W杯では決勝の台湾戦で完投勝利を挙げるなど3試合、16回2/3を投げて自責点1という抜群の成績を残した。1年目の今年は体力強化が中心となる予定だが、そのポテンシャルの高さから将来のエースとして期待は高い。
しかしその一方で気になる声があることも確かだ。それは高校ナンバーワン左腕がプロではなかなか大成していないということである。1997年のドラフトではその年の夏の甲子園で準優勝を果たした平安(現・龍谷大平安)のエース川口知哉に4球団が競合し、オリックスに入団したが、プロでは9試合に登板して0勝1敗という成績に終わっている。果たしてその後も高校ナンバーワン左腕は苦戦しているのか。2000年以降にドラフトの目玉クラスとして評価を受けた選手の成績をまとめてみたところ、以下のような結果となった(成績は2023年シーズン終了時点)。
■高井雄平(東北→2002年ヤクルト1巡目)
144試合18勝19敗1セーブ17ホールド 防御率4.96
■辻内崇伸(大阪桐蔭→2005年高校生ドラフト巨人1巡目)
一軍登板なし
■菊池雄星(花巻東→2009年西武1位)
NPB:158試合73勝46敗1セーブ0ホールド 防御率2.77
MLB:122試合32勝37敗1セーブ0ホールド 防御率4.71
■森雄大(東福岡→2012年楽天1位)
28試合3勝6敗0セーブ0ホールド 防御率4.58