
レッサーパンダの飼育費用は、1日あたり5766円。アライグマの8倍以上かかります。竹専用冷蔵庫の専用部屋を用意して、夏場は24時間冷房をつけることが望ましいようです。
小熊猫=レッサーパンダ
「パンダ」といえば、白黒のジャイアントパンダを思い浮かべる人が多いでしょうが、ジャイアントパンダより先に発見されたのがレッサーパンダです。ジャイアント(大きい)パンダに比べて、レッサー(より小さい)パンダという意味です。生息地の中国では、ジャイアントパンダは「大熊猫」、レッサーパンダは「小熊猫」と漢字表記されるのを見ると、分かりやすいですね。
体のサイズは中型犬ほどなので、特別な飼育舎などを用意せずに、人間の生活空間と分けずに同居すると仮定します。
購入費用は300万円から
30年ほど前、動物園がレッサーパンダを購入する場合の相場は300~400万円でしたが、現在はワシントン条約により、輸入や国内売買はできません。種の保存に資する目的であれば可となることはありますが、現在、国内では繁殖のための無償での貸し借りがほとんどです。
もちろん、個人飼育や販売などはできませんので、仮定の話としては、右の金額を想定しておきましょう。
夏は22度設定で冷房フル稼働
レッサーパンダの生息地は、ネパール、ブータン、中国中央部、ミャンマー、インドの、標高1500~4000メートルの森林です。夏でも過酷な暑さにはなりませんが、冬は雪に覆われ、寒く厳しい環境です。
本来寒冷地に生息するわけですから、体だけではなく、足の裏まで体毛で覆われ体温が逃げにくいようになっています。全身モフモフで、まるでぬいぐるみのようです。
つまり、日本の住宅で暮らす場合、あなたが十分に気を配るべきことは夏の暑さ対策です。家庭用のエアコンでも十分ですが、設定は22度、かつ24時間稼働させっぱなしが望ましいです。
主食の竹を手に入れよう
レッサーパンダにとって、竹は腸内環境のバランスを保つのに欠かせない、重要なごはんです。
多くの動物園では敷地内で専用の竹を栽培しており、また竹製品業者などに分けてもらうこともあります。
さて、大都市部を除けば、日本には竹や笹が自生しています。郊外には放置竹林が少なくありません。無断で竹を取るのはもってのほかですが、「自分で切るのでいらない竹をください」と申し出れば、譲ってもらえることもあるかもしれません。この場合、竹林の持ち主を探すところからスタートです。