気象庁によると、2月の天候は、冬型の気圧配置は長続きせず、暖かい空気が流れ込む時期もあったため、月平均気温は、沖縄・奄美や西・東日本でかなり高くなりました。西日本では統計開始以来、平均気温がもっとも高い2月となりました。日本海側の降雪量はかなり少なく、西日本と東日本では統計開始以来、2月としてはもっとも少なくなりました。
2月の天候の特徴
気象庁は先日3月1日、2月の天候のまとめを発表しました。
2月の天候の特徴は以下の通りでした。
●気温
中旬を中心に南から暖かい空気が流れ込んだため、気温は東・西日本と沖縄・奄美でかなり高く、北日本で高くなりました。特に、西日本では平年差+2.4℃で1946年の統計開始以降で2月としては1位、東日本では+2.1℃で1位タイの高温となりました。
●降雪量
北・東・西日本日本海側では降雪量がかなり少なく、特に、東日本日本海側と西日本日本海側ではそれぞれ平年比6%と0%で、1961年の統計開始以降で2月としては最も少なくなりました。一方、26日から27日にかけては日本の東で発達した低気圧の影響で、北日本太平洋側で大雪となった所がありました。
●降水量
上旬と下旬を中心に南岸低気圧や前線の影響を受けやすかったため、西日本日本海側と西日本太平洋側では降水量がかなり多くなりました。
●日照時間
上旬と下旬を中心に南岸低気圧や前線の影響を受けやすかったため、西日本日本海側と東・西日本太平洋側では日照時間がかなり少なくなりました。沖縄・奄美では、寒気の影響が弱く、低気圧や前線の影響も受けにくかったため、日照時間が多くなりました。
旬別の天候経過
【上旬】
期間の中頃にかけて低気圧や前線の影響を受けた東・西日本と沖縄・奄美では、曇りや、雨・雪が降った所が多くなりました。5日から6日にかけては、西・東日本太平洋側沿岸付近を低気圧が発達して東進したため、東・西日本を中心にまとまった雨や雪が降り、東日本太平洋側を中心に平地でも大雪となりました。
旬降水量は西日本日本海側と西日本太平洋側でかなり多く、旬間日照時間は西日本太平洋側でかなり少なくなりました。また、期間を通して冬型の気圧配置が弱く、低気圧の影響が小さかったため、旬降水量は北・東日本日本海側と北日本太平洋側で少なく、旬間日照時間は北日本日本海側と北日本太平洋側で多くなりました。沖縄・奄美では、冬型の気圧配置が弱く、低気圧の影響が一時的だったため、旬間日照時間が多くなりました。気温は、寒気の影響が弱く、暖かい空気が流れ込んだ西日本と沖縄・奄美でかなり高く、東日本で高くなりました。
旬平均気温は、西日本、沖縄・奄美ではかなり高かった。東日本では高かった。北日本では平年並だった。
旬降水量は、西日本日本海側、西日本太平洋側ではかなり多かった。東日本太平洋側では多かった。北日本日本海側、北日本太平洋側、東日本日本海側では少なかった。沖縄・奄美では平年並だった。
旬間日照時間は、北日本日本海側、北日本太平洋側、沖縄・奄美では多かった。西日本太平洋側ではかなり少なかった。東日本太平洋側、西日本日本海側では少なかった。東日本日本海側では平年並だった。
【中旬】
冬型の気圧配置が弱く、全国的に寒気の影響を受けにくかった。また、移動性の高気圧に日本の南から覆われて暖かい空気に覆われた時期や南から暖かい空気が流れ込んだ時期がありました。
このため、旬平均気温は全国的にかなり高く、特に、北日本、東日本と西日本ではそれぞれ平年差+4.8℃、+5.2℃、+4.3℃で、1946年の統計開始以降1位となりました。また、旬間日照時間は北・東日本日本海側と北日本太平洋側でかなり多く、西日本日本海側で多くなりました。沖縄・奄美では高気圧に覆われやすかったため、旬降水量はかなり少なく、旬間日照時間はかなり多くなりました。
【下旬】
シベリア高気圧が北から張り出す一方、本州の南岸には低気圧や前線が形成されることが多くなりました。このため、北日本では寒気の影響を受けやすく、東・西日本では、短い周期で低気圧や前線の影響を受けました。北・東日本太平洋側では雪が降った所もありました。26日から27日にかけては、日本の東で発達した低気圧の影響で、北日本太平洋側で大雪となった所がありました。
旬降水量は東・西日本日本海側と北・東・西日本太平洋側でかなり多く、旬間日照時間は東・西日本日本海側と西日本太平洋側でかなり少くなりました。沖縄・奄美では、期間前半に暖かい空気に覆われやすかったため、旬平均気温が高くなりました。
【北日本】北海道・東北地方
【東日本】関東甲信・北陸・東海地方
【西日本】近畿・中国・四国・九州北部地方・九州南部
【沖縄・奄美】鹿児島県奄美地方・沖縄地方