名古屋のテレビ関係者は、「根尾の人気は名古屋にとどまらず全国区です。ビジターのファンからも拍手が起こりますから。真面目な性格で派手なことを言うわけではないけど、グラウンドに立つと何かしてくれそうな予感を漂わせる。そういった雰囲気を出せる選手はなかなかいない。彼が活躍すれば中日ファンも盛り上がる。今年こそ救世主になってほしいですね」と声を弾ませる。
アピールするしかない
先発ローテーション入りに向け。チーム内の競争は熾烈だ。球団史上初の2年連続最下位に沈んだとは思えないほど、先発陣はタレントがそろっている。柳裕也、高橋宏斗、小笠原慎之介の3本柱に、左肘手術から復活を期す大野雄大、来日2年目のメヒア、ベテランの涌井秀章、トミー・ジョン手術から復帰してシーズン終盤に快投を見せた梅津晃大、22年ドラフト1位右腕の仲地礼亜らがしのぎを削っている。根尾も実戦登板で結果を残し続けてアピールするしかない。
大卒プロ2年間で未勝利だった阪神・村上が昨年10勝6敗1ホールド、防御率1.75で最優秀防御率、MVP、新人王を獲得したように、きっかけをつかめば野球人生は大きく変わる。根尾も大輪の花を咲かせられるだろうか。
(今川秀悟)