カリフォルニアを拠点にしているヘンリー王子(39)とメーガンさん(42)の話題は、連日といっても過言でないほど報道されている。さらに、英王室が2月5日(現地時間)にチャールズ国王(75)のがんを公表したことにより、英王室の動向はますます注目の的だ。過去の記事を振り返る。(「AERA dot.」2023年5月17日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)
* * *
74歳の国王と75歳の王妃が船出した。偉大な母と、人気の高い息子の間に挟まれた英国王チャールズ3世。戴冠式での人間模様から英王室のこれからを読み解く。AERA 2023年5月22日号の記事を紹介する。
戴冠式で特に「胸を打たれた」との声があがったのが、ウィリアム皇太子(40)の「忠誠の誓い」の場面。皇太子は父に袈裟のようなものをかけ、父の王冠に触れ、忠誠を誓った。そして、ふと耳元で何ごとかをささやいたのだ。するとたちまち国王は目を赤く潤ませ、「ありがとう。ウィリアム」と返事をした。
子どもの時、皇太子は「パパなんか大嫌い。ママを泣かせてばかりいる」と叫んだものだった。しかし、年を重ねた今、客観的に状況を判断し、母ではなくカミラ王妃を選んだ父の心情を幾分かでも理解するようになったのだろう。皇太子への感謝の一言には、国王の万感の思いが込められていたとされている。
翌日の戴冠式記念コンサートでの皇太子のスピーチにもまた感動の声が広がった。エリザベス女王の戴冠式での名言「戴冠式は未来への希望の宣言です」を引用して、「祖母(エリザベス女王)は、チャールズ国王をさぞ誇りに思っているでしょう」と話しかけた。国王は再び、目を潤ませた。
皇太子の言葉と同時に、キャサリン皇太子妃(41)のファッションも評判になった。まず3人の子どもはジョージ王子(9)の赤、シャーロット王女(8)の白、ルイ王子(5)の濃いブルーと合わせ、イギリス国旗を体現した。ジョージ王子はページ・オブ・オナーの重責を果たし、シャーロット王女は弟の面倒を見る頼もしいお姉さんぶりを示し、ルイ王子の相変わらずの自由奔放なしぐさには、再び人々の笑顔が集まった。
そしてキャサリン皇太子妃は赤、青、白の3色のローブをまとい、子どもたちと親子コーデ。自然の草花を愛する国王の気持ちを汲んで、フローラルモチーフのヘッドピースを飾った。それは王女とおそろいだった。