クラフトワークの音楽やスタイルは、現在も世界中のアーティストに影響を与え続けている。サカナクションの山口一郎もその一人。サカナクションのライブのなかで行われる“メンバー4人が横並びになり、ラップトップを操作してダンスミュージックを演奏する”という演出は完全にクラフトワークのオマージュだ。さらにEDM、ヒップホップからボカロPまで、クラフトワークからインスパイアを受けた楽曲は幅広いジャンルに及んでいる。

 筆者がクラフトワークのステージを初めて見たのは、2013年の来日公演。『アウトバーン(Autobahn)』『ヨーロッパ特急(Trans-Europe Express)』『人間解体(The Man Machine)』といった名盤を日替わりで完全再現するライブだったのだが、3D映像のクオリティーを含めて今も強く記憶に残っている。7月に行われるフジロックでもさらに進化したパフォーマンスを見せてくれるはずだ。

(森 朋之)

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森朋之

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森朋之(もり・ともゆき)/音楽ライター。1990年代の終わりからライターとして活動をはじめ、延べ5000組以上のアーティストのインタビューを担当。ロックバンド、シンガーソングライターからアニソンまで、日本のポピュラーミュージック全般が守備範囲。主な寄稿先に、音楽ナタリー、リアルサウンド、オリコンなど。

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