元カノがかわいくなかったり性格が悪かったりすると、「どうしてあんな女と? 私も同類ってこと?」というムカつきがプラスされるし、逆に周囲をはらうほどの美女だったりハーバード卒の優秀な弁護士だったりすると、「彼の友人たちはどうせ前の彼女の方がいいって思ってるんだろう。きっと彼も前の彼女のほうが自慢の恋人だと思ってるんだろう」という悔しさがプラスされるかもしれません。
さて、お悩みのもとである旦那さまの元カノですが、その人と同じ年齢の私から見ると、旦那さんへの不信感や恨みと折り合いがつかない、というあなたのモヤモヤした状態よりも、当の元カノさんの状態のほうが幾分か悲惨なような気がします。
子どもができるかどうかギリギリという年齢の時に、男を若い女性にかっさらわれて、自分は自分で別れ際に相当な醜態をさらし、その動揺から恋敵の若い女性に八つ当たりまでしてしまい、ものすごい自己嫌悪と惨めさで打ちのめされているはずです。恋愛から強制退場した気分は完全に敗者でしょうし、今から彼やあなたのことを思い出しても悔しく悲しく寂しい気持ちしかないでしょう。
あなたが彼女のことで悩み、それで旦那さんとうまくいかない夜などがあったりすれば、打ちひしがれている彼女にとってはちょっとした救いになってしまうというか、ざまあみろ的な気分で憂さ晴らしの材料を与えることになります。彼女に嫌がらせをされた恨み、彼が一瞬でも彼女を良いと思ったことへの嫉妬などを晴らすとしたら、彼女の存在を完全に忘れて彼とラブラブしていることです。
そうでなくとも40歳独身はそれなりに孤独と寒さが身に染みるものですし、彼女の孤独に免じて嫌な過去のことは棚上げにして自分の手元にある幸福を噛みしめてほしいと、一人の40歳女として思います。