「渋谷ストリーム」でアフリカ帰りの友人とお茶をする、35歳の鈴木さん(写真:本人提供)

A. 勝負に負けて退場した40歳女に免じて許してあげてほしい。

 高校一年生の頃、たまたま遊んでいて知り合った他校の女子が、私と同じクラスの男子の元彼女だということが判明し、私としては「えー偶然!」という気持ちで、翌日その男子に「昨日チカちゃんって子と会ったよー! 中学時代の彼女なんでしょ?」と話しかけたところ、たまたま近くにいたその男子の彼女の耳に入ってしまい、「え? どういう子? かわいいの? どこの高校? 性格は? ギャル? 清楚系? いつからいつまで付き合ったって言ってた? 今も未練ありそうだった? なんでユウタの話になったの? まだ狙ってると思う? また会う予定ある? 今はユウタに彼女いるって知ってるの?」と詰問され、その後もその彼女はとりつかれたように「チカちゃん」について気にするようになり、そのカップルの関係性も悪くなり、結果的に私はなぜかその彼女にも「ユウタ」なる同級生男子にも恨まれたという苦い思い出があります。

 全く早熟なタイプではなかった私は、当時ほとんど恋愛未経験に近く、彼女がどうしてすでに別れた「チカちゃん」をそこまで気にするのか、ラブラブだったはずのカップルがどうして元カノの名前が出たという一点で仲が悪くなるのか、皆目見当がつきませんでした。もう別れているわけだし、いつどんな原因で別れたかは知らないけれど、今の彼女と付き合っているならそっちのほうが良かったってことじゃないか、と。

 その後、自分自身も人と付き合ったり喧嘩したり別れたりする中で、なんとなくそう単純に消化しきれない気持ちが分かるようになり、今振り返ればあの彼女にもユウタにも悪いことしたなぁと思っています。

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どうでもよく、都合のいい“元カレ”