投手では新庄監督がすでに開幕投手に指名している伊藤大海は上沢が抜けたことで“エース”としてさらなる飛躍が期待される。昨オフにFAでソフトバンクに移籍した近藤健介の人的補償として入団した田中正義も守護神としてブレイクした昨シーズンを上回るパフォーマンスを見せたい。
また、野手では主砲に成長したと言ってもいい万波中正の他に、清宮幸太郎、野村佑希も主軸打者として今以上の結果が期待できる。さらに2022年に首位打者となった松本剛、球界屈指のスピードを誇る五十幡亮汰、“逆輸入プレイヤー”加藤豪将ら脇を固める選手たちもバラエティに富んでいる。注目度、ポテンシャルともに高いプレーヤーが多い。
「優勝候補筆頭のオリックスは絶対的なエース・山本由伸がドジャースに移籍した穴は大きい。ソフトバンクも山川穂高の獲得をめぐる一連のゴタゴタの影響がゼロではないだろう。その他のチームはドングリの背比べなので、取りこぼしがなければ優勝もあるのではないか」(日本ハムOB)
「昨季の救援防御率は2.95と元々ブルペンに安定感があるので、先発の踏ん張りと得点力が上がれば期待はできる。8人いる外国人選手から2~3人コンスタントに結果を出せる選手が出てくれば上位進出の芽も出てくる」(日本ハム担当記者)
今オフ同リーグのライバルチームは戦力ダウンやグラウンド外の騒動が目立つ。オリックスはエースで精神的支柱でもあった山本がチームを去り、ソフトバンクはFAで獲得した山川穂高の“人的補償問題”で揺れ、さらにロッテも佐々木朗希のメジャー移籍をめぐるゴタゴタが連日マスコミを騒がせている。
その傍ら、新庄監督は過去2年と比べるとオフの“露出”は減ったが、新シーズンへの準備に余念がなく、“不気味な存在”とも言える。
「主軸にまで成長した万波、ブレイクを果たした田中などは他球団からのマークは厳しくなる。清宮、野村なども普通にやれば結果は出るはずだが、コンディションなどで年間を通じての活躍に不安がある。外国人もシーズンが始まってみないとわからない部分はもちろん多い」(在京球団編成担当者)