その様子を見た男性は、
「あれだけ言われても青葉被告はなにも感じていない様子でした。昔の彼じゃない。生きて罪を償ってほしいと思っていましたが……」
と静かに語った。
昨年12月7日の論告求刑で、青葉被告は最後に意見を求められ、「もう、付け加えて、ということはありません。それだけです」と述べていた。
加藤元死刑囚は先の著書で、
<自分のことしか考えていない後悔がある。被害者のことに思いが至っていなかった>
<誤った手段を使った>
と記している。
判決で、
「やりすぎた、小説でそこまですることはなかったと被告は述べたが、真摯(しんし)な反省はない」
と断罪された青葉被告は、裁判長の言い渡しをどのような思いで聞いていたのだろう。
(AERA dot.編集部・今西憲之)