京アニの犠牲者を悼む人々(2019年)

 その様子を見た男性は、

「あれだけ言われても青葉被告はなにも感じていない様子でした。昔の彼じゃない。生きて罪を償ってほしいと思っていましたが……」

 と静かに語った。

 昨年12月7日の論告求刑で、青葉被告は最後に意見を求められ、「もう、付け加えて、ということはありません。それだけです」と述べていた。

 加藤元死刑囚は先の著書で、

<自分のことしか考えていない後悔がある。被害者のことに思いが至っていなかった>

<誤った手段を使った>

 と記している。

 判決で、

「やりすぎた、小説でそこまですることはなかったと被告は述べたが、真摯(しんし)な反省はない」

 と断罪された青葉被告は、裁判長の言い渡しをどのような思いで聞いていたのだろう。

(AERA dot.編集部・今西憲之)

暮らしとモノ班 for promotion
「Amazonブラックフライデー」週末にみんなは何買った?売れ筋から効率よくイイモノをチェックしよう