天皇、皇后両陛下の長女愛子さまが、学習院大卒業後の4月から、日本赤十字社(東京・港区)に嘱託職員として勤務することが内定したと、宮内庁が発表した。卒業後の進路として海外留学や大学院進学が有力と見られていただけに驚きの声もあったが、最も若い成年皇族である愛子さまには、公務の要として期待が集まりそうだ。そして、宮内庁OBの山下晋司さんは、今回の「選択」は両陛下の支えとなるのでは、と見る。
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「本年4月より、日本赤十字社の嘱託職員として勤務することの内定をいただき、ありがたく思っております」
愛子さまの就職内定の発表とともに、宮内庁を通じて愛子さまが公表したメッセージだ。
この発表に、元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司さんも「驚きを隠せなかった」と話す。
「宮内庁担当の記者も驚いたようです。長く皇室を取材してきた記者たちも大学院への進学もしくは留学だろうと予想していましたから」
日赤と愛子さまといえば、最近では関東大震災100年の節目にあたる昨年10月、両陛下とともに日赤本社を訪ねている。
ご一家は、日清戦争から第2次世界大戦の戦時救護や関東大震災など、これまでの救護活動で命を落とした医師や看護師などの慰霊碑に花束を手向け、関東大震災で救護にあたった同社の活動を振りかえる企画展を鑑賞した。
宮内庁によれば、愛子さまは新型コロナへの対応や災害救護活動などへの関心が高く、両陛下と一緒に日赤から説明を受けたこともあったという。
愛子さまは、今回のメッセージでも、
「日頃から関心を寄せている日赤の仕事に携われることをうれしく思うと同時に、身の引き締まる思いがいたします」
と、福祉へ携わることへの期待をつづっている。