※写真はイメージ(gettyimages)

 吉本興業所属芸人のいわゆる「闇営業」が問題になった際、上沼恵美子さんのテレビ番組にゲストで出た吉本の芸人が、謹慎中の芸人が早くテレビに戻ってきてほしいと訴えたのに対し、上沼さんが「誰も頭抜けようとしない。スクラム組んで『おもろないようにしような』ってやってる」と言ったという逸話がある。

「普通は『席がひとつ空いた』と思うはずですよね。若手芸人には何とか変えよう、こういう面白さがあってもいいんじゃないかと試行錯誤している人は多い。お笑いは社会とは絶対に切り離せないもの。多様性という意味でも、『ポスト松本』のお笑いに期待できるかもしれません」(西澤さん)

 前出の九龍ジョーさんもこう語る。

「芸人の生き方、身の振り方はさまざまですが、以前から松本人志が意識してきたのは、上岡龍太郎や島田紳助のように、トップランナーのままで芸能界を引退するモデルだと思います。なので事情はどうあれ、たとえこのまま表舞台から去ったとしても、驚きはありません」

(編集部・秦正理)

AERA 2024年1月22日号

著者プロフィールを見る
秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

秦正理の記事一覧はこちら