放送作家の鈴木おさむさん

 鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、映画「SPY×FAMILY」について。

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 超人気漫画「SPY×FAMILY」の劇場版「 SPY×FAMILY CODE: White」を見に行きました。昨年末に公開して大ヒットしています。僕と同世代の人で名前は聞いたことあるけど知ったかぶりしている人たちも多いと思うので、改めて説明すると、集英社の漫画アプリ「少年ジャンプ+」で連載している人気漫画がアニメになり大ヒットしています。スパイの父ロイド、殺し屋の母ヨル、超能力者の娘アーニャ、未来予知犬ボンドの疑似家族の物語。

 この娘・アーニャが特に人気で、色んなお店にこのアーニャグッズが溢れています。

 僕はアニメを数回見て、おもしろいなとは思ったのですが、途中離脱。で、今回、映画になり、現在、興行収入が50億円に届く勢いの大ヒットをしているのですが……。うちの8歳の息子が見たいというので、僕と息子と妻で行きました。妻は一回も見たことありません。

家族全員が「おもしろい!」

 とにかくスパイの父と殺し屋の母と超能力者の娘の疑似家族の物語だから!とだけ妻には言いました。「おもしろいかな~」と不安がっていましたが、結論から言うと、見終わって全員が満場一致で「おもしろい!」となりました!

 今回は、映画のオリジナルストーリー。この家族が初めての家族旅行に出かけるという物語。

 しかも、原作者の遠藤達哉先生が監修・キャラクターデザイン原案を手がけているというから安心感あります。

 まず、何が親切って最初の10分で、そもそもの設定を丁寧に説明してくれているのです。

 それぞれの能力とか家族の設定とか、まあ、わかりやすい。だから見たことない人にもわかりやすーく作っている。

 こういうわかりやすくする部分って、作りたがる人と作りたがらない人がいます。わかりやすくすることを「格好悪い」と考える人もいるし、その人の気持ちもわかる。だけど、やっぱりヒットしたらステージが一気に上がるんです。

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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