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PX5VIIと同じ画質のA2ノビプリンター

 写真展など大サイズでプリントする人からは強い支持を受けているエプソンのA2対応写真高画質プリンターが新しくなった。3代目となるSC-PX3Vでは、画質が向上し対応する用紙サイズが大きくなった。
 エプソンの写真用A2プリンターは2006年11月に発売されたPX-5800に始まる。A3ノビプリンターが持つ写真画質がA2サイズでも得られ、一般家庭でも設置できる手頃なサイズと操作性で、ロール紙で使用が前提の業務用プリンターより手軽に使えることもあり、支持を集めてきた。


A3ノビサイズとA2ノビサイズのプリントを比較してみた。短辺で約103mm大型化したことによって写真の印象も大きく変わる。飾ったときに大きな差になる
A3ノビサイズとA2ノビサイズのプリントを比較してみた。短辺で約103mm大型化したことによって写真の印象も大きく変わる。飾ったときに大きな差になる



 3代目になるSC-PX3Vでは、昨年11月に発売されたA3ノビプリンターのSC-PX5VIIと同じ、UltraChrome K3インクを搭載。最大用紙サイズもA2ノビに拡大され、別売りのロール紙ユニットを使用すれば、17インチ幅のロール紙印刷も可能になった。2代目のPX-5002まではA2の単票紙まで。このクラスのプリンターでロール紙印刷ができることの意義は大きい。



インクはSC-PX5VIIと同じUltraChrome K3インクを採用の8色構成。ブラックはフォトブラックとマットブラックを用紙に応じて切り替えて使う。なおカートリッジは異なるので、PX5VIIとは共用できない
インクはSC-PX5VIIと同じUltraChrome K3インクを採用の8色構成。ブラックはフォトブラックとマットブラックを用紙に応じて切り替えて使う。なおカートリッジは異なるので、PX5VIIとは共用できない
別売りのロールペーパーユニット SCA2N
RU は税別1万9980円(実売1万9850円)を装着可能。純正用紙としてプレミアムサテンキャンバス、プレミアムマットキャンバスのロール紙も用意されており、多彩なプリントが楽しめる
別売りのロールペーパーユニット SCA2N RU は税別1万9980円(実売1万9850円)を装着可能。純正用紙としてプレミアムサテンキャンバス、プレミアムマットキャンバスのロール紙も用意されており、多彩なプリントが楽しめる


 昨今のデジタルカメラの高画素化やフォーマットの多様化に伴い、プリンターに求められる性能も変化してきている。ロール紙を使えばパノラマサイズやハイビジョンサイズのプリントも可能なだけに、最新の印刷技術を反映しつつ時代の流れを取り入れたSC-PX3Vは写真愛好家注目の一台になりそうだ。


筆者の作業環境にある棚に載せてみた(上)。キヤノンのA3ノビ対応プリンターPIXUS PRO-100S(約689×385×215mm・約19.7kg)と比べても、さほど大きさに違いがないことがわかる
筆者の作業環境にある棚に載せてみた(上)。キヤノンのA3ノビ対応プリンターPIXUS PRO-100S(約689×385×215mm・約19.7kg)と比べても、さほど大きさに違いがないことがわかる



◆ 小城崇史


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●解像度:2880×1440dpi、1440×720dpi、720×720dpi、720×360dpi、360×360dpi●ノズル:ブラック:540ノズル(各180ノズル×3色)、カラー:900ノズル(各180ノズル×5色)●インク:Epson UltraChrome K3インク(フォトブラックまたはマットブラック、シアン、ビビッドマゼンタ、イエロー、ライトシアン、ビビッドライトマゼンタ、グレー、ライトグレー)●用紙:[単票紙]L判~A2ノビ縦(17インチ)。厚さ:普通紙/0.08~0.11mm、純正用紙最大0.30mm、フロント手差し:0.29~1.5mm、[専用ロール紙]A3ノビ(329mm)~A2ノビ(431.8mm)、[ハガキ]厚さ0.23mm以下、純正ハガキは0.28mm以下、[手差しスロット]ファインアート紙。厚さ1.5mm●接続:USB2.0×1、有線LAN:10BASE-T/100BASE-TX、無線LAN:IEEE802.11b/g/n ●大きさ・重さ:684×376×250mm・約19.5kg●価格:オープン(実売16万8760円)