人気漫画「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」のアニメ化作品が1月10日、放送開始された
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 人気漫画「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(通称「チェリまほ」)のアニメ化作品が、1月10日からテレビ放送されている。「あの世界観がささくれだった心を癒してくれる」とファンは語る。アニメ版「チェリまほ」はどんな話題を巻き起こすのか。

【写真】赤楚衛二、町田啓太出演のドラマ版はアジアを席巻、大ヒットした

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ささくれだった心の癒し

「あの世界線には、悪い人が誰もいない。お互いがお互いを思い合う世界観が尊い。ささくれだった心を癒してくれる。ドラマ編が映画で完結した以上、あの平和な世界観が拝めるのはアニメだけ。ドラマでは描かれていないエピソードにも期待してます! ドラマ版はオリジナル要素も強かったときいているので、アニメでは思いっきり2人のイチャイチャエピソードが見たいです」

 1月10日から始まるアニメ「チェリまほ」について、そう興奮気味に話すのは、神奈川県在住の女性(39)だ。女性はドラマやアニメはよく見る方で、特にBL作品は「大好物」だという。

「チェリまほ」とは、豊田悠による漫画「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい(チェリまほ)」のこと。童貞のまま30歳を迎えた主人公・安達清が、「触れた人の心が読める」という魔法を手に入れてしまったことから始まる、会社の同僚・黒沢優一との「愛」を描いた物語だ。

 当初、漫画はTwitter(現X)で公開されて話題を集め、2018年9月からスクウェア・エニックスの『ガンガンpixiv』で連載が続いている。24年1月時点で既巻は13巻、累計発行部数は280万部を突破した人気作品で、19年には「全国書店員が選んだおすすめBLコミック2019」1位に輝いた。

ドラマは大ヒット、アジアを席巻

「チェリまほ」といえば、冒頭の女性も言及した通り、赤楚衛二と町田啓太が出演した実写ドラマを思い起こす人も多いだろう。

 2020年10月から12月にかけてテレビ東京系で放送され、安達を赤楚衛二、黒沢を町田啓太が演じ、大ヒットした。オリコンが集計する「ドラマ満足度ランキング」ではドラマ満足度も5週連続で1位を獲得。特に20年11月20日放送の第7話は、Twitter(現X)のトレンドで国内1位、世界でも5位の勢いを見せた。

 日本だけでなく、台湾や韓国、タイなどアジア地域でも同時展開された。特に台湾の動画配信サービス「KKTV」では、最高視聴率41.6%を記録するほどの人気を博した。

 22年4月には映画「チェリまほ THE MOVIE ~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~」が劇場公開されている。

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