AERA 2024年1月15日号より

 国が示す1日のたんぱく質目標量をまとめた。活動量「普通」の40代男性で88~135グラム、同女性67~103グラム。参考までに、皮なし鶏むね肉1枚・約250グラムのたんぱく質は約58グラム、卵1個の可食部が5~6グラムと算出できる(文部科学省「日本食品標準成分表〈八訂〉」増補2023年、以下同)。

 体重が軽い人と重い人では必要なたんぱく質にも差が出る。そこで藤田さんが最新データを元に、体重と活動量による必要たんぱく質量の計算式を作ってくれた。名付けて「藤田式・必要たんぱく質速算表」。体重に所定の数字を掛け算すればいい。活動量の低い男性は体重×1.32グラム、女性1.27グラム。活動量が多い人は体重×1.62グラム(男女の区別なし)。65歳以上の男性は体重×1.36グラム、女性1.30グラムだ。

「65歳以上は、64歳以下(の活動量の低い人)より積極的にたんぱく質をとることをおすすめしています」

 素朴な疑問を一つ。今80キロだが、70キロに減らしたい。この場合、80キロで計算すればいいのか。それとも「なりたい体重」──この場合70キロで計算すればいいのだろうか。

「ダイエット中でも今の体重を基準にしてください。筋肉の減少で体重を落とさないほうがいい。減らすべきなのは余計な脂肪ですから。たんぱく質、糖質、脂質の中で優先してカットすべきは脂質です」

 たんぱく質を過剰摂取すると腎臓に悪いという意見もある。腎機能が低下した人に低たんぱく食が推奨されるためだろう。この健康リスクについて、藤田さんは「エビデンス(根拠・裏付け)は無い」と語った。

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