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明後日7日~8日にかけて、冬型の気圧配置が強まり、日本海側は広く雪が降るでしょう。能登半島の輪島市付近には大雪の目安となる強烈な寒気が流れ込み、地震の被災地である能登半島にも活発な雪雲がかかる見込み。積雪が短時間で急増するような大雪となる恐れも。

7日~8日・10日~11日 周期的に寒気が南下

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令和6年能登半島地震の発生後、被災地には地震後初めて、強い寒気が二段階で流れ込むでしょう。

まず最初は、明後日7日~8日にかけてです。
7日は次第に冬型の気圧配置が強まり、7日午後から8日にかけて、日本の上空には強い寒気が南下する見込みです。
上空約1500メートル付近にはマイナス6℃以下の、平地に雪を降らせるレベルの寒気が日本列島をすっぽりと覆うでしょう。

また、北陸地方の上空約5500メートルにはマイナス33℃以下の強烈な寒気が流れ込む見込みです。地震の揺れが強かった能登半島の輪島市付近には、大雪の目安となるマイナス36℃以下の強烈な寒気が流れ込むでしょう。

9日は一時的に寒気が弱まるものの、10日以降は、再び平地に雪を降らせるレベルの寒気が北陸や関東北部付近まで南下する見込みです。

被災地には地震後初めて雪が降り、雪の降り方が強まるでしょう。

被災地 明日6日~7日日中「警報級大雨」 7日夜~8日「警報級大雪」の可能性

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地震の揺れが大きかった北陸地方では、今夜は次第に雨の範囲が広がるでしょう。
明日6日は断続的に雨で、雷を伴って雨の降り方が強まる所もありそうです。落雷や突風などにもご注意ください。7日は雨が強まるとともに、沿岸部ほど風も強く吹き、地震の被災地で荒れた天気になる恐れがあります。

明日6日から明後日7日日中にかけて「警報級の大雨」となる可能性があるでしょう。地震後の復旧作業は、少しの雨でも土砂災害に警戒してください。
7日は、上空に寒気が南下するとともに、北陸の雨は平地も含めて、次第に雪に変わるでしょう。
なお、7日は日本海には風と風がぶつかり合う「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」が形成されるため、活発な雪雲が北陸地方に流れ込み、短時間で積雪が急増する恐れがあります。北陸の被災地にも、地震後初めてまとまった雪が降るでしょう。予想よりも寒気が強まったり、同じ地域で雪が降り続いた場合には「警報級の大雪」となる可能性があります。道路の状況は一気に悪化するなど交通にも影響が出そうです。

物資が行き届かない状況が続き、なかなか思うように備えるのが難しいかもしれませんが、できる限り雪や寒さの備えを行ってください。
明日6日以降、強まる雨や雪によって、新たな土砂災害など二次災害が発生する恐れもあるため、引き続き、安全な場所でお過ごしください。

※令和6年能登半島地震で、揺れの大きかった地域では、通常よりも警戒を高めるため、当分の間、土砂災害警戒情報の発表基準は、通常基準より引き下げた暫定基準で運用されます。

※「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」とは、シベリア大陸から流れ込む冷たい風が朝鮮半島北部に位置する長白山脈(最高峰:白頭山2744メートル)によって、いったん二分され、その風下である日本海で再び合流して形成される収束帯(雪雲が発達しやすいライン)です。JPCZによって、雪雲が発達しやすくなり、その雪雲が次々と流れ込むと、大雪となることが多々あります。

7日~真冬の寒さ 避難中の低体温症に注意

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強い寒気の南下に伴い、地震の被災地も厳しい寒さとなりそうです。

明日6日は二十四節気の「小寒」。寒さが厳しくなる頃で「寒の入り」です。
ちょうど暦に合わせるかのように、明日6日は今日より気温が下がり、明後日7日には日本列島は冷たい空気に覆われ、全国的に真冬の寒さとなりそうです。石川県輪島市や金沢市など地震の被災地でも7日・8日は日中も5℃以下と、停電中の避難場所などでじっとしているには、体に堪える寒さとなるでしょう。

朝晩は一層冷え込むため、停電が続く所は、過酷な寒さです。十分に暖房が使えない場合は、低体温症のリスクが高まります。できる限り、重ね着などで暖かい服装を心がけて、上着の中に新聞紙やアルミホイルを詰めるなど低体温症を防ぐ対策をとってください。
身体を寄せ合って、暖かい飲み物を口にするなど、できる限り、暖をとるようになさってください。