作家・画家の大宮エリーさんの連載「東大ふたり同窓会」。東大卒を隠して生きてきたという大宮さんが、同窓生と語り合い、東大ってなんぼのもんかと考えます。12人目のゲストは兵庫県明石市長の泉房穂さんです。
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泉:よろしくどうぞ。え、きょうって、どういう経緯? なんで私?
大宮:泉さんの前で言いづらいんですけど、私、実は政治家が嫌いで。
泉:それ、健全ですわ。健全、健全。
大宮:でも泉さんは政治家って感じじゃないなと。
泉:芸人枠ですから(笑)。
大宮:(笑)。泉さんに会いたくて私がお願いしたんです。これも言いづらいのですが、暴言で存在を知りまして。知れば知るほど、めっちゃいいひとやん!と(笑)。
泉:ああ、ありがとうございます。
大宮:泉さんみたいに大事なことをやる人っていないじゃないですか。
泉:いないね。でも、子育て支援は広がってきてるねぇ。東京都も18歳以下に月5千円配るし、福岡市も第2子以降の保育料を無料にするし、続々とひっくり返ってる。明石市周辺なんて、この1、2年で、ほとんどひっくり返ったもん、高校3年生までの子どもの医療費無料化だって、「そんなもんせえへん」だったのが、みんなしてる。
大宮:あ、東京もやってます?
泉:打ち出しました。一気に方針転換をしている最中。歴史の過渡期やね、オーバーに言うと。だから私、全国市長会行ったら、怒られて。
大宮:なんでですか。
泉:ツイッターやめてくれって。「どこでもできる」って言うなって。
大宮:うふふ。
泉:ツイッター始めて1年ちょっとだけど、今、順番にオセロをひっくり返している最中。まあクサい言い方やけど、優しい社会は明石から始めるって言ってきたけど、始められたので、次は広げるだから、どう横展開するのと、国にやらせるかっていう感じかな。
大宮:国まで広がりますかね。
泉:一応、それは自分としての、役割と思ってるから。
大宮:泉さんみたいに、議会とガーッて戦うと、大変ですよね。