大手脱毛サロン「銀座カラー」の運営会社が倒産し、全店舗の営業中止に追い込まれた。負債総額約58億円、債権者約10万人という大型倒産は社会に衝撃を与えているが、業界内では以前から、こうなる未来がささやかれていたという。今年に入って止まらない、脱毛サロンの“倒産ドミノ”の行方について、業界関係者に聞いた。
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「脱毛通い放題のお金全部払ってたんだけど?30万返せ!!」
「社会人初のボーナスが出てウキウキした7年前の私、頼む、(中略)大手だからって銀座カラー信用するな!都度払いだと通わないからと早めに払い切るローンを組むな!50万ううわあああん」
SNS上には、高額の費用を支払ったのに今後の施術を受けられなくなった、銀座カラー利用者たちの悲鳴があふれかえっている。
銀座カラーは業界大手でCMにも人気タレントを起用するなどしていたことから、消費者は倒産するなどつゆにも思わなかっただろう。
だが、脱毛機の販売や美容サロンの経営サポートを手がける「エストラボ」のCEOである大島正人氏は、「銀座カラーが危ないといううわさは、去年あたりから耳に入っていました」と明かす。
「明らかに価格を下げすぎていて、僕としては、本当にこの値段でやっていけるのかな? と不思議に思っていました。特に、回数制限なく永久に施術を受けられるプランなんて、よく考えたら怖いですよ。いつまでもお客さんが減らなければ、新規の受け付けができなくなって経営が立ち行かなくなる。もちろん途中で面倒になって来なくなるお客さんもいますが、もう毛がなくなっているのに通い続けるお客さんというのも一定数います」