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■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★★
人生最後の仕事で残りの命を燃やすビル・ナイの折り目正しい公務員ぶりに見とれた。カズオ・イシグロの視点で見つめられた黒澤映画は、洗練されながらも親しみやすさは失わず、見る者に訴えかける力強さも変わらない。
■大場正明(映画評論家)
評価:★★★
物語はかなり忠実だが、画作りが独特。画面サイズやタイトルデザイン、映像の質感など、50年代を当時の映画で見るように再現している。両大戦間や戦後の時代に愛着を持つイシグロの関心が細部にまで反映されたリメイク。
■LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★★
涙と鼻から濃い液体が出たほど身体の芯から感動しました。ビル・ナイが醸し出す主人公の生きた証拠。頑固で真面目に生きる日本のオジサマに見てほしい。国の問題と人の心が一緒に解けていく。生きるって楽しいはず。
■わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★★★
カズオ・イシグロの見事な脚色が堪能できる逸品。オリジナルの映画よりも黒澤明が参考にしたトルストイの『イワン・イリッチの死』に近い印象があるのが興味深い。オリジナルより40分短いように簡潔さの美徳の勝利。
※週刊朝日 2023年4月7日号
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